ここのところ、すっかり春めいてきたせいか春特有の症状で来院される方が増えました。
その代表的な症状は首のコリを中心としたものです。
中国の医学古典には、その診断法から代表的な症状が細かく書かれています。
様々な理由付けはありますが、何と言っても春の特徴は風が強いことです。
経験上、風が強くなると不調を訴える方が増えるのは確かで、共通した特徴は首のコリに端を発して起こることです。
これはかなり大きく括っているのですが、具体的な症状を挙げるとかなりの方に賛同いただけるのではないかと思います。
列挙すると、寝違え、耳鳴り、めまい、難聴、頭痛、胃のむかつき、食欲不振、鼻づまり、目の不調といったことです。
これらの多くの場合に共通するのは首のコリで、首のどこが凝るのかによって、症状の現れ方が違うだけと言っても良いでしょう。
例えば、耳の横だと耳症状、後頭部だと頭痛や目の不調といったところは、容易に判断できるコリができています。
これらのコリは放置すると、症状が次々と悪いサイクルを呼び覚まして、最初は頭痛だけだったのが、耳鳴りも、難聴も、腕の痛みもと、不調を増やしていきます。
これらはあるところでピークを迎えて小康状態になり、治っていく場合もありますが、症状が続く間は辛く、難聴や耳鳴りはそのまま一生涯続くものになることもあります。
この辛さを緩和したり、原因となっているコリをほぐすのが治療や養生なのですが、どのコリがどんな傾向があり、因果関係を持っているかという点は、なかなか簡単に知ることが出来ないと思います。
我々鍼灸師は、これについての専門家であり、現代医療とは別の視点を加味しながら原因を突き詰めていく専門家なのです。
どんなことをするのかと言えば、手段は鍼と灸ですが、具体的なことは個別の事なので、必ず同じではありません。
今後、もう少し踏み込んで個別具体的な事柄についてお伝えしていけたらと構想中ですから、今後の発信にご期待下さい。
久しぶりにまともな健康ネタでした。