今年はすっかり、天気痛の年に当たりましたね。
この天癸痛という言葉も結構定着してきた感があります。

今日、雨が降れば、今年の降雨日は200日に達するそうです。

雨が降る前は、気圧の低下と湿度上昇により、古傷が痛んだり、頭痛がしたりと体調を崩す方が多くなります。
私もその一人ではあります。

長梅雨と酷暑の後、秋の長雨と今年はずいぶん湿邪にやられてしまったものです。
こんなことを書いている私も、7月から約3か月の間、杖に頼る日々が続きました。

はりきゅうの医学古典にも湿邪についての記載が多くあります。

清濕襲虚.則病起於下(霊枢)
清湿虚を襲えば、すなわち病下に起こる。

傷於濕者.下先受之(霊枢)
湿にやぶらるるものは、下まずこれを受く。

私の場合、完全にこの記載通りです。足をやられてしまいましたから、まさにこれです。

こんなのもあります。

因於濕首.如裹濕.(素問)
湿によりて、首湿にくるまるるが如し。

つまり首が辛くなるということですね。

これが頭痛の原因となるって解釈で良いかと思います。

濕氣勝者.爲著痺也.(素問)
湿気が勝るものは、著痺をなすなり。

著痺(ちゃくひ:著≒着)は、しつこくなかなか取れない痛みという解釈です。

まとめると、足や首の凝りが原因の痛みを伴う症状が長期化しやすい年と言えましょうか。

なお、長期間の我慢をすると症状が複雑化して、治療も長期化します。
きざしを感じた頃においでいただいた方がいいですね。