未病っていうのはどういう事を言うのでしょう?
未病という言葉ができた頃のことを考えてみましょう!
未病という言葉は、素問という2千年ほど前に書かれた書物に出てきます。
現代であれば、様々な検査機器や検査キットがあり、症状が出てしまう前から感染という形でわかるようになっています。
でも、2千年ほど前にはそのような便利なものはありません。
当然、感染という症状が出る前の状態という概念や、発病という症状が出てしまったあとの状態という区別もできません。
つまり、発病イコール病ということになります。
そうなると、未病というのは発病して症状が出てしまう前の段階をすべて表現していることになります。
感染という概念もないし、非感染という概念もないですね。
でもここで考えてみないといけないのは、日頃、病になったことをどうやって知ります?
例えばかぜって、どう表現します?
「ちょっと熱っぽくて…かぜひいたかも?」
ではないでしょうか?
要するに、症状が出たからかぜひいたかも?になるのです。
最近では症状が出る前から、すなわち感染の段階で判定するのが流行ですが、そのまま発病無しって場合もあるわけですね。
症状が出なければ未病ですし、本人にとってみれば全くの無害ってわけですね。
この未病の状態で終わる人と、発病まで至る人がいるわけですが、この差ってなんでしょうね?
これを免疫力とか、抵抗力とか言うわけなのです。
ワクチンっていうのは、ある一定のウイルスなり細菌なり向けの免疫を人工的に埋め込んでやろうという目的でやっていることなのです。
とはいえ、もともとこの免疫力が強い人にとっては、別にそんなことしなくたって元から有りますからって方もいるでしょうね。
まあ、免疫ってのは全員に平等にあるってものではないので、個人差はあります。
この個人差は、残念ながら測定する明確な指標は用意されていません。
ですから、「こうすれば良いよ!」と、断言することは危険とは言えます。
さて、ここで昔の人の知恵から言うと、〇〇の灸というのがあります。
治療薬やワクチンが十分でなかった頃、免疫力のベースを上げるためにやっていたのが灸なのです。
そんなの迷信!って?
いやいや、実はアフリカで結核予防に実用されているんですよ!
科学的に立証されていないからって、すぐ迷信って馬鹿にする人がいますが、そもそも科学の発達が遅いだけっていうふうにも考えられるでしょう。
さて、じゃあ灸をしていたら大丈夫?
そんなわけ無いです。
昔から言われ続けていることってありますね。
十分な栄養、睡眠、適度な運動は、時代が変わっても健康の秘訣であることは変わりません。
灸よりは、むしろこっちのほうが大切です。
皆様も未病でいるために、最善を尽くして下さい。